プロダクト進化を支えるデータ分析

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yuta kimura
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Apr 17, 2025
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Product Management
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こんにちは!令和トラベル エンジニアリングUnit マネージャーの木村 祐太です。 この記事は、『NEWT 3rd ANNIVERSARY CALENDAR』のDAY13として、書かせていただきます。
 
私は普段バックエンドエンジニアとしてプロダクト開発に携わりながら、プロダクトマネージャー(PM)やデータエンジニアの役割も兼務しています。本記事では「なぜエンジニアがPMを兼務するのか?」「どうやってデータを活用してプロダクトを成長させるか?」について、私自身の実践例を交えてご紹介します。
 

なぜPMを兼務するのか?

令和トラベルのエンジニアは、旅行が好きで、実際に旅行アプリ『NEWT(ニュート)』を使って旅をしているメンバーが多く在籍しています。作っている私たちがカスタマーでもあることは、プロダクトを進化させる上で非常に強力な武器になると考えています。
 
新しい機能を考えるとき、実際のカスタマー体験を知っているからこそ見える課題があります。そしてこういった課題解決において、あたらしい技術の活用方法を知っていたり、既存のプロダクトがどう実装されているのかについて解像度が高いエンジニアが貢献しやすい領域があると考えています。
それはたとえば、以下のような場合です。
  • れまで解決できなかった課題を技術的アプローチで突破できるケース
  • 同じ課題でも、より早く・シンプルかつ継続可能な構造で解決できるケース
 
私はエンジニアとPMという立場を行き来することで、エンジニアにしかできない “価値ある貢献” をしていきたいと考えています。
 

エンジニア的PM業務のアプローチ

基本的には得意なことで貢献しようと考えており、バックエンドエンジニアの私の場合は以下のようなスタンスです。
💡
  • 課題ドリブンで考える(issueベース)
  • アイデアの発露は技術的な観点が多め
  • IA(情報設計)や機能設計することは得意、デザインは苦手
  • 分析業務は得意(データを良く知っているので)で数字的な根拠は説明しやすい
 
エンジニアとしての強み(実現力、構造化能力)を活かし、ロジックとデータ(根拠)でビジネスに貢献することを目指しています。
 

データで貢献するための取り組み

ここからは、実際に私たちのチームで取り組んでいる、データを軸にしたプロダクトマネジメントの事例を紹介します。

① ダッシュボード運用による定量的なモニタリング

日々のチーム朝会では、KPIに紐づいたメトリクスをまとめたダッシュボードを確認しています。
  • KGIから逆算して、【KPI → サブKPI → その他メトリクス】へとブレイクダウン
  • 誤った方向に最適化しないよう、ガードレールメトリクスも設定
 
こうした可視化によって、プロダクトの健全性を維持しつつ、チームで同じ方向を向いた議論がしやすくなりました。
 
ダッシュボード
KPIやUXに関わる重要なメトリクスをDailyで確認しています。
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② データ分析基盤の内製と運用

私は分析基盤の構築も担当しています。プロダクト開発とデータ分析を兼務しているからこそ、以下のようなメリットを実感しています。
  • データの不備や欠損に気づきやすい
  • ログが足りなければ、開発バックログに載せてすぐ改善できる
  • 実際の分析ニーズに応じて、基盤そのものを進化させられる
 
このサイクルが、分析の質とスピードを両立させてくれています。
 

③ A/Bテスト基盤の導入と運用

日々のダッシュボードでは、旅行というサービスの性質上季節性やキャンペーンの影響を受けるため、機能の評価が難しいことが多いです。そこで導入したのが、A/Bテスト基盤です。
 
対象とする機能
A:チューニングを必要とする機能
B:実験的な新機能
 
この2つを対象に、以下のフローでテストを実施しています。
📝
  1. 仮説の定義(Spec作成)
  1. 主要・副次メトリクスの設定
  1. バリエーションと分割方法の設計
  1. サンプルサイズとテスト期間の決定
  1. データ収集・分析の実装
  1. 結果の解釈とアクション決定
 
実験を「資産」に
実験結果を蓄積し、どんな機能がどんな影響を与えたかをチームの形式知にしています。また、機能単位で開発生産性をアウトカムで評価する仕組みとしても活用しています。
A/BテストにはGrowthBookを使っています。
<GrowthBookの画面>
<GrowthBookの画面>
 

まとめ:得意なことでチームに貢献する

プロダクトを良くするためには、いろんな立場の人がそれぞれの強みで貢献し合うことが大事だと考えています。エンジニアの私がプロダクト成長のための成果にコミットするために、以下のような考えを持って取り組みをしてきました。
💡
  • 「数字」という共通言語を持つことで、エンジニアも意思決定に深く関与できる
  • 定量的な根拠があるからこそ、スピード感のあるPDCAが回る
  • なにより、チームで成果を出す一体感が楽しい!
 
これからも、データと技術を武器にチームに貢献していきます。ご覧いただきありがとうございました!
 

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最後までお読みいただきありがとうございました!
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