ノーコードツール(Zapier)でデザインレビューを資産化する方法

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Maika Kato
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Dec 5, 2025
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💡
この記事は、NEWT Product Advent Calendar 2025」Day5の記事となります。
「NEWT Product Advent Calendar 2025」5日目は、令和トラベル コミュニケーションデザイナーのmaimaiが、AX室 lukasからバトンをもらい、「ノーコードツール(Zapier)でデザインレビューを資産化する方法」というテーマで執筆。ぜひ、最後までご覧ください!
 

はじめに

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令和トラベルでは、Slack上でデザイナー同士が日常的にデザインレビューを行っています。
日常的なレビューから多くの気づきが得られるというメリットもある一方で、Slackは投稿が流れやすく、あとから必要な情報を探しにくいという課題がありました📝
 
さらに、コミュニケーションデザインチーム(以降、コムデチーム)では、レビュー内容が形式知として整理・共有されていないという課題もあり、デザインレビューの判断基準がチーム全体で平準化されていないという状態も続いていたのです。
 
こうした状況を改善するために、Slack・Zapier・Notionを連携し、「レビュー内容を自動で蓄積・要約し、誰でも参照できるナレッジとして残す仕組み」を構築しました! ⚒️
さらにFigmaでは、蓄積されたレビュー内容を参照しながらデザインへフィードバックできるプラグインも作成し、制作フローの効率化を図っています。
 
この記事では、その取り組みについて紹介していこうと思います!🙌
 
 

直面していた課題

仕組みを構築する前は、次のような状況がありました💭
  • 同じ指摘が何度も繰り返される
  • レビューできる領域が人によって異なり、属人化している
  • Slackの投稿が流れ、過去の指摘にアクセスしづらい
 
これらを解決するには、レビューを “フロー情報” から “ストック情報” へ変えることが必要でした。
 
 

仕組みの全体像

これらの課題を解決するために構築した仕組みについてご紹介していきます!
Slack上でレビューとして残したい投稿にスタンプを押すだけで、レビュー全体が整理されNotionに自動保存されるようにしています。フローは次のとおりです。
💡
  1. Slackのレビュー投稿にスタンプを押すと、特定のSlackチャンネルに飛ばされる
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  1. Zapierで投稿とスレッド全体を取得
  1. メッセージを整形して読みやすくする
  1. ChatGPT(OpenAI)が要点を要約
  1. 代表的な文を抽出し、Notionページのタイトルを生成
  1. 整理されたレビューをNotionに自動転記
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Slack上の運用はスタンプを押すだけ☝️ 普段のフローを変えずに、裏側の処理だけを自動化しています。
 
 

Zapierのフロー(7ステップ)

Zapierでは、以下のプロセスをノーコードで組み上げています👩‍💻
💡
  1. Slack:スタンプ押下をトリガーにする
  1. Slack:スレッドメッセージをまとめて取得する
  1. Formatter:テキストを整形する
  1. ChatGPT(OpenAI):レビュー内容を要約する
  1. Formatter:改行や構造を整える
  1. Formatter:ページタイトルに使う概要を抽出する
  1. Notion:レビュー内容を保存する
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整形 → 要約 → 保存 の流れまでを自動化したことで、負荷なくナレッジが蓄積されるようになりました🎉
 
 

Notionに保存される内容

保存される項目は次のとおりです🔖
  • 元のSlack投稿のURL
  • 自動生成タイトル
  • AIによる要約(レビュー内容・概要・論点)
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これにより、よくある指摘や注意ポイントが横断的に整理され、属人化していたレビュー基準が可視化されるようになりました🔍
 
 

Figmaでの活用(Cursor製プラグイン)

レビュー内容は、制作中にこそ活用したい情報です。そこで、Notionに蓄積されたレビュー内容をFigma上で直接参照し、クリエイティブに対してそのまま添削できるよう、Cursorを用いて独自のFigmaプラグインを開発しました✨
 
このプラグインでは、Notion APIから取得したレビュー要約をデザインに紐づけて表示でき、Figma内だけで「過去の指摘 → 選択した制作物へのレビュー」が完結します。
 
手元のクリエイティブを確認しながら、過去のレビューを即座に参照できるため、修正作業の精度とスピードが大幅に向上しました⤴️
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導入後の効果

仕組みを導入した結果、次のような変化がありました🙌
💡
  • 同じ指摘の繰り返しが減った
  • レビュー観点を学びやすくなった
  • Notionが “レビューナレッジ” として機能し始めた
  • Figmaで作業しながら知見を活用できるようになった
レビューの質がチーム全体で底上げされ、制作フローの効率も向上しています。
 
 

今後の改善点

さらに改善するために、次のような機能追加を検討しています👩‍⚕️
💡
  • Slackスレッド要約の精度向上
  • カテゴリ分けの自動化
  • レビュー傾向の可視化
  • FigmaプラグインのUI/UX改善
 
 

おわりに

デザインレビューは、チームの成長に欠かせないプロセスです💪
その価値を最大化するためには、知見を蓄積し、誰でもアクセスできる構造が必要です。ノーコードツールを活用すれば、非エンジニアでもこうした仕組み化を実現できます。
 
同じ課題を抱えるチームにとって、この取り組みが参考になれば幸いです✨
 
 

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