• Event
  • PM

【イベントレポート】リクルート社主催のカンファレンス「PdM Days」に登壇しました!

tags
Product Management
PdM
author
category
event
PM
mainImage
文字+写真(小さめ) (1).png
publishedAt
Mar 1, 2024
published
published
slug
pdm-days-20240217
authorDisplayName
Daisuke Miyata
notion image
 
こんにちはー。令和トラベル プロダクトマネージャーのmiyattiです。
2024年2月17日にリクルート社主催のPdMイベント「PdM Days」が開催されました。正確には、2月17日だけでなく 1月31日・2月7日・2月14日 というオンラインイベントも込みの4Daysのイベントでした。
私が登壇したのは、2月17日のオフラインイベントで、当日は熱意を持ったPM(令和トラベルはプロダクトマネージャーをPMと呼称しています)のみなさんがたくさんいらっしゃって、情熱あふれるイベントとなってました。

PdM Days について

notion image
このイベントは「それぞれのスタンスや理想のプロダクトマネジメントを共有し、新たな視点を見つけるためのカンファレンス
 
多彩なバックグラウンドを持つPdMのセッションや交流を通して今までと少し違う考え方で目の前の課題にチャレンジするきっかけを提供いたします」(公式ホームページより抜粋)というイベントでした。
 
実際に参加した感想を先にお伝えしてしまうと、まさにそんなイベントになっていました。懇親会まで参加しましたが、みなさん口々に「明日からのPMの仕事をよくするヒントを得ました!」と熱っぽく語っておられたのは印象的でしたし、私も自分のセッションに登壇し、またみなさんのお話を聞くなかで、自分の仕事に足りていないものに気づいたり、ヒントを得ることができました。
 
そして、テーマは「枠を超えて、未来のまんなかへまず面白かったのは、イベント自体がストーリー仕立てになっており、「枠」としてのPMが現実的に向き合ってる仕事の話から、後半になるにつれ、PMとして向き合うべき「未来」、理想のプロダクトづくりなどの抽象的な話にセッション構成が移っていったところです。参加していると、自然と思考が誘導され、話を聞きながら自分の仕事と向き合うことにつながる面白い体験でした。
 
当日の会場の様子
当日の会場の様子

当日の流れ

タイムライン

イベント当日は、基本1トラックでした(これがまた個人的には良かったです。主催者の想定しているストーリーにのりやすかった)。
 
タイムテーブルの詳細はこちら

miyatti登壇のsession:未来を創る想像力と実現力

notion image
 
ということで、私が登壇したセッションについてです。このセッションは、令和トラベルのプロダクトマネージャーである私と、有限会社 znug design クリエイティブコミュニケーター / デザイナーの根津 孝太さん、そしてファシリテーターをやっていただいた株式会社リクルートの鹿毛 雄一郎さんの3人でやらせていただきました。
プロダクトマネージャーとは、「未来」「明日の当たり前」を作っていく仕事と言えます。
そのためには、制約にとらわれない「想像力」によって未来に向けた指針を示し、泥臭い「実行力」によって多くの人を巻き込み一歩一歩進めていく、という一見すると相反する力が求められます。
このセッションでは、プロダクトデザイナーとして世の中を驚かせる様々なプロダクトを生み出してきた根津孝太さんと、プロダクトマネージャーとして同じく様々なプロダクトを世の中に送り出してきた宮田大督さんにご登壇いただきます。
デザイナー・PdMという少し違った視点から、まだ見ぬものや体験を生み出す時の面白さ、その影にある不安や苦しさ、それを乗り越えるための心構えに迫っていきます。
(公式HPより)
という内容で、前半は私と根津さんから、自己紹介と今回のセッションに関係がありそうな過去の仕事紹介(LT)をするところからスタート。
 
一旦、過去の仕事からいくつかとりあげさせていただき、今回のテーマに対するひとまずの意見を言わせていただきました。以下、いくつかLTスライドから抜粋です。
notion image
notion image
notion image
 
大事なのは未来の想像や実現と言っても、泥臭く、今、お客さまと向き合うこと、というようなお話。これは結局最後まで盛り上がるテーマとなりました。

💫 未来の想像力の源とは?

  • 根津さん
    • 突然閃くというより、問題意識を積み上げた結果出てくる。どういう状況なのか、関係者やお客さまから話をひたすら聞く。お客さまの遺伝子を取り入れるイメージ。
  • miyatti
    • まずは、お客さまと向き合う。お客さまは神様、という意味ではなくて、まさに根津さんがおっしゃったようなお客さまの遺伝子を取り入れるイメージ。
    • そして、そもそもこういう世界を実現したいという原体験が根底にある(ビジョン)。
    • 手当たり次第お客さまと向き合い課題解決だけではなくて、ビジョンを持ったうえで解決するのが大事。ただ、ビジョンばっかりでも独りよがりになっちゃう(自己満足しちゃう)のでそのバランスは大事🙆‍♀️
    • 3方よし(お客さま、売上、未来(ビジョン))

💫 想像したものを実行する、未来の実現力とは?

  • 根津さん
    • 自分のビジョンはあるが、方法論はどう変わってもいい。むしろまわりから影響受けたアプデがないとつまらない。お客さまに本当に役に立つのかな?なんのためにやってるんだっけ?という不安に打ち勝つためにビジョンを声高にいいつづける。
  • miyatti
    • 多くのメンバーにビジョンを伝えて、メンバーに自発的にアイデアを出してもらう。メンバーにそうやって同じ思いになってもらって、一緒に前に向いてもらってチームの力でアウトカムを出すことがPMの役割。
    • メルカリのときは、ユーザインタビュー結果をギャグ的な読み物にして(ダーツの旅みたいな旅の苦労話混みの読み物)にして読んでもらったり、エクサのときは、寸劇で動画にしてユーザー調査の結果むきあったビジョンをわかりやすく伝えてみた。
    • あと、大事なのは俯瞰すること。目の前の課題解決を地道にすることも大事だが、視野がせまくなる。全体をみわたして、想像と現実の中間を俯瞰して理想とのギャップをみて、作戦をたてる。具体的には、現在抱えているバックログやフローの整理を超集中して一気に見直す。散らかってるものを整理する。そうすると見えてくる。
    • ただ、実現力のベースは真っ正直な「課題解決」。課題解決に向き合わないと結果が出ない。思いやビジョンだけだと宗教化しちゃう。
    • 空中戦(ビジョンについての議論)だけでもだめ、地上戦(課題解決についての議論)だけでもだめ、空中戦と地上戦をつなぐのがPMの仕事で、それが大事。

💫 想像と現実をつなぐ

  • どういうときにやれたなと感じたか?
    • 根津さん
      • メンバーから何を言っても突っぱねられてたことがあったが、そのメンバーをリスペクトする瞬間があった。そしてリスペクトすると相手からも返ってくる、相手も変わる。
    • miyatti
      • 自分も、メンバーとぶつかることがあった。それは長い時間かけて、見ている方向は同じだったから結果うまくやれた。でも自分としては苦手意識があり、根津さんすごい。

💫 未来を創るとは?

  • 未来だけみているのは上手くいかない。今、泥臭くいろんな事象と向き合って課題を見出すのを積み上げて行った結果、見えてくるのが未来
 

当日のコメント

  • 登壇中X(旧Twitter)でもたくさん反応いただきまして、まとめると以下のようなコメントをいただきました。
    • 未来の想像:想像をふくらませるために、お客さまやいっしょにやっていくメンバーなどと話しながらリスペクトを持って「遺伝子をとりいれる」の大事。リスペクトを持って接すれば相手も変わっていくし、自分も変わっていく、アップデートされていくのは真理。
    • 未来の実現:未来の実現のために、サービスのコンセプトやユーザー調査結果などを、動画の寸劇で伝えたり、おもしろおかしく記事にしたりするのは、良さそう。メンバーが自発的に「解決したくなる」ように巻き込む観点での発信大事だなと思った。
  • 過去の経験や具体的な実例にみなさん反応していただいたようです。また、私と根津さんの登壇の様子自体が、まさにコミュニケーションしながらお互いアップデートしていってる感じという感想もありました。今回のイベントがトークセッション中心であったことの、ひとつの意味ですね。

登壇セッション終わっての感想

  • 楽しかったです。正直、お相手が根津さんと聞いてから、いやもう超有名クリエイターだし、自分とは釣り合わんし、無理です、と主催者様に泣きついていたのですがw 実際にお会いするとめちゃくちゃに面白い&いい人&刺激的な人で、おかげさまで登壇したら、次から次へとその場で言葉が出てきて、普通に飲み会とかでしゃべってるノリで面白い話ができてよかったです。(結局飲み会で話すのが一番面白い話になると思ってるので最高だったということ)その面白さ、楽しさは聞いているみなさんにも伝わっていたようで安心しました。
  • 今回お話しさせていただいた個々の事例は、98%の泥臭い失敗のなかから、2%多少うまくいったかな、と思うような話をさせていただいているので、決してこれをやれば成功するぜ!というものではないです、私の話は。
  • ただ、なんというか、バッターボックスに立ち続ける時の、マインドセットとしては、わりといい線いってるんじゃないかなーと思うので、そういったところで誰かの参考にしていただけると嬉しいなと思っております。

参加メンバーのイベントの感想

令和トラベル PM’sも現地に参加しました…🤝
令和トラベル PM’sも現地に参加しました…🤝

参加メンバーが印象に残ったセッション

ユーザ課題に向き合うプロダクトマネージャーたち(riho / 基幹システムPM)

株式会社コドモンの彦坂さん、SHE株式会社の松尾さんのトークセッションで、主に「プロダクトロードマップの組み方」と「ユーザの課題解決の優先順位」について話してくださいました。その中でも、後者は私自身も社内基幹システムの機能検討で日頃悩むことが多く、刺さる内容ばかりでした。
特に、事業としてみるとインパクトも小さいけれども、ユーザからするとペインが大きい課題の優先度について、対応しても結果が数字に出づらいため、ロジカルに判断をすると後回しにしてしまいがち、という話には共感の嵐で。そんな状況に対して、「期待のベクトルを維持すること」つまり「前から要望が上がり続けていることが長年直っていないことは信用毀損であり、ユーザから期待し続けてもらうことも大事」という言葉が印象的でした。
もちろん定量的でロジカルな意思決定も必要で、そのバランスが大事、という結論は揺るぎないものの、改めてこういった粒は小さいけれど、ユーザにとって痛みが強いものの対応優先順位をどう判断していくか?はアップデートしていきたいなと感じました。
 

社会課題をプロダクトで解決する起業家たち(Kanayan / NEWT PM・Designer)

社会課題を解決するために起業された、株式会社mentoの木村さん、ファンファーレ株式会社の近藤さんのトークセッションで、主に課題発見〜起業までのストーリーについて話してくださいました。
特に、産業廃棄物業界で起業された近藤さんの、産業廃棄物の会社で実際に1日働き方を観察されるなど、エスノグラフィックリサーチに基づいた共感よりプロダクト作りをされている姿勢が印象的でした。
また、お二人の共通点として「顧客に価値を届ける」検証を最大限重視した、起業初期は「とにかく作らない、裏側はスプレッドシートで良いのでコア体験を届ける」という考え方は、令和トラベルでも最小単位でカスタマーに価値を届けることを重視しているので、とても共感しましたし、より研ぎ澄ませていきたいなと感じました。

PdM Daysについて思ったこと (miyatti / NEWT PM)

  • トラックが一つでPMカンファレンスとかと比べると小規模なのかな?と思ったりしてましたが、ワントラックにみんな通しで参加するからこそ「目の前の課題解決と未来への行動をPMとしてどーするか」みたいなストーリーが入ってきやすかったです。
  • リクルート社の反中 望 (@tantot)さんの思想、構成力とかが出てる感じがしました(もちろん運営みなさんの総合力だと思いつつ)。色んなカンファレンスって、まとまりとしては解釈色々だなとかになりがち(それはそれで参加者に委ねられてる感じあり好きですが)だったりしますが、ワントラックだとイベント主催者の思想みたいなのが感じられる構成はよかったなと思いました。
  • トークセッション中心というのも面白かったです。登壇する立場としては、事前の準備が難しく不確実性たかいのでめっちゃ怖かったですがw 見てるほうてきにはLT部分より登壇者同士が会話しながら共感したり話が盛り上がってると、ポジショントークじゃなくて本音出てるなーとかなって、いいなと思いました。
  • さらに、後日のアフタートークイベント後のイベントもあって(運営の皆さんがPdM Daysの感想をあらためて話すというイベントが後日行われていた)、それも聞きしてたんですが、そういうアフタートークイベント自体が行われることも含めて、リクルート さん自身の熱意がすごいなと…。言語化できないが、社外活動とかで想い溢れる感じなイベントはわかるけど、会社公式イベントでアフタートークでイベントやれるぐらいなのって普通にすごい、しかも公益性高いテーマで…。
  • 自分は普段自分のキャリアとか会社に意識向けすぎなのかもしれん、と反省しました。なんかこう自分に必死すぎかもしれん。もっと広く活動していこう…、などと思いました。
  • というところで、全体的に情熱あふれるいいイベントでした!!!

令和トラベルでは一緒に働く仲間を募集しています

ぜひ、この記事を読んでmiyattiの語るプロダクトマネージャー論に興味持ったとか、令和トラベル面白そうと思った方、気軽にお話しするところからでもどうでしょう?
 
私自身は現在(昨年末から)、令和トラベルにジョインしたばかりで、初めての旅行業界にチャレンジ中。今回のイベントで話したような、未来の想像、実現のための方法論、その今までの集大成のような形で、カスタマー調査や新しい企画プロセスの検討をすすめてます。愚直に徹底的にお客さまと向き合って、力強く未来を実現することに集中することを意識しています。
令和トラベルは、そのすべてをやるのにぴったりの会社です。「あたらしい旅行を、デザインする。」というミッションを掲げているように、未来の想像、ビジョンを明確に持っています。
ただ、その上で泥臭くお客さまと向き合うことをめちゃくちゃ大事にしている会社で、まさに空中戦と地上戦のバランスが本当にちょうどいい会社だなと思っています。未来の想像は、ただ机上の空論を思い描くことじゃなく、実現に向かう途上で自然に頭に浮かぶものなのかもなと今回転職して勉強になってます。
 
フランクにPM相談などでもしたいという方は X経由でDMいただければ1on1でも! 令和トラベルに興味を持った方はカジュアル面談なども実施できますので、お気軽にお声がけください。
 
さらに定期的に令和トラベルの技術や組織に関する情報発信を開催予定です。connpass にてメンバー登録して最新情報をお見逃しなく!
3月26日は品質保証とアジャイル開発をテーマにLT会を開催します。
 
それでは次回のブログもお楽しみに!Have a nice trip ✈️