こんにちは。令和トラベルのQAエンジニア 兼 エンジニアリングマネージャーの miisan です!
2024年2月6日(火)に「Women in Agile Tokyo 2024」が開催されました。
参加されたみなさん、イベント運営に携わったみなさんお疲れ様でした!
この日は東京に雪が降り、悪天候の中でのイベント開催という状況でしたが、雪が積もっているという条件の中、会場に足を運んでくださった参加者のみなさんの熱意に驚きました。
今回、令和トラベルは初のイベントブース出展を行い、当日はセッション登壇するという形でイベントに参加させていただいたので、Women in Agile Tokyo 2024の様子を、改めて振り返りたいと思います。
Women in Agile Tokyoについて
Women in Agile とは、Agileコミュニティでの優れた女性の活動を支援するための包括的な活動を行う非営利団体です。
ブログ、イベントでの講演、多様なネットワークの構築を通じて、女性の仕事を募集、ネットワーク、宣伝支援する活動をしています。グローバルで約70の国/地域で活動が展開されています。
Women in Agile Tokyo Conferenceは、企業でアジャイルを実践し、普及を支援する「アジャイルリーダー」のためのイベントです。Womenと冠していますが女性限定の活動ではなく、あらゆる多様性を尊重できる安全で健全な職場作りを自分たちの手で作るため、実践的なノウハウや、うまくいったこと、うまくいかなかったこと、温めているアイデアを共有し、仲間やメンターを見つけ、悩みがあれば相談してみましょう。本イベントの最大の特長は、ジェンダーの壁を作らず、参加者同士で自発的にアジェンダを持ち寄り議論していく形式であることです。
※ Women in Agile Tokyo 2024 (イベントサイト)
当日のコンテンツ
タイムライン
イベント当日は、午前中に基調講演、午後はオープンスペーステクノロジー形式でのセッションとトークセッションが行われました。
▼タイムテーブルの詳細はこちら
基調講演:個が輝く社会に向けて 〜スポーツ界での挑戦〜
基調講演は、日本体育大学体育学部教授、博士(学術)、コーチングエクセレンスセンター長を勤めている伊藤雅充さんによる講演でした。
スポーツとアジャイルには親和性があり、開発の現場とスポーツの現場にも似たものがあるという観点から、今回基調講演を依頼されたという主催者からの説明の通り、普段と違う別の視点からアジャイル開発を学ぶという機会となりました。
“バイアスが悪いわけでなく、よくないバイアスを持っていることを改善することが大事”
- なぜ、女性コーチの育成に取り組んでいるのか?
- 男女比率のアンバランスさへの疑問
- 日本は管理の仕事についている女性比率は13%
- オリンピックコーチの女性比率は14.3%
- なぜ、女性コーチやリーダーが少ないのか?
- ジェンダー役割の固定観念による障壁、ロールモデル不足などさまざまな要因が考えられる
- 現在、リーダーシップポジションの多くは男性が勤めており、その層の人の考え方やマインド変容に取り組まないと変わらない可能性もある
→ アスリートは男女比率半々で競技を行っているはずなのに、アスリートを引退した後のコーチの女性の割合は一気に減る。
スポーツ業界として多様性が減ることで、スポーツ界のイノベーションにつながりづらくなることを危惧し、様々なリーダーシップのあり方やプレーヤーの選択肢を増やすため、さらに女性コーチの育成に取り組んでいる。
“コーチングの現場は混沌としている。良いコーチはいい即興性を持っている”
- 勝利を追い求めることは悪いのか?
- 指導者が何に対してフィードバックするかで本人の選択が変わる
- 勝利至上主義:何をしてでも勝つ。
- 勝利追求主義:適切なやり方で勝利を追求する。
- コーチング ≠ 指示
- 「コーチング = 指示」のようなバイアスがあるかもしれないが、文脈によっては、指示・提案・質問・委譲とさまざまにある
- アスリートに学びを求めるなら、自分で考えてもらう必要がある
- そのためには技について、本人が意思決定する時間が必要となる
→ 過程に焦点を当ててフィードバックした場合、本人自身が困難な課題を選ぶようになる。
同じトレーニング内容だとしても、”だれが” ”だれに対して” ”いつ” ”どこで” ”どのように” コーチングするか、どのような価値や哲学に支えられているかによって、その効果は異なる。コーチングは重力のように無意識のうちに、相手の行動に影響を与えてしまうもの。
つまり、いいプロダクトを作るために、勝利至上主義的アプローチのみでなく、目的と目標をしっかり分けて考え、目的達成のための具体的な目標を設定していくことが重要。
オープンスペーステクノロジー(OST)
午前中、参加者それぞれが話したい議題を提案し、それがオープンスペースで共有した後、各自が気になったテーマのグループに参加し、話し合いました。
私自身OSTへの参加は初めての経験でしたが、各自が興味関心のあるテーマについて語り合い、時には過去の自身の経験を語ったり、場合によっては答えのないテーマについて、それぞれがそれぞれの視点で語るという場が展開されていました。
私が参加したOSTの内容を一部紹介します。
“PO・SM・Dev 以外でもスクラムで活躍したい!”
(こんな感じで話していった内容をポストイットで貼り付けていき、議論の過程を残します。この議論に参加できなかった方にも最後共有できるようになっていました。)
QAエンジニアをやっている方が出してくださっていた議題があったので、こちらのテーブルに参加してみました。現職でQAエンジニアをやっているメンバー、スクラムマスターを担っている方など、それぞれの環境での話や、これまでの経験について話し合っていました。
議論の最後は、「明日から●●●やってみます!」みたいな勢いをもらい、議論は終わりました。
さまざまな環境で経験のあるメンバーで話すことで、多角的な意見が出てきて、社内で同じ話をした時との意見の広がりの違いのようなものを感じました。
つまり、多様性のある組織・環境であればあるほど、学びも多く、たくさんの発見を得られる、という当たり前のことを改めて感じることができました。
イベント開催の挨拶の中で説明があった通り、”様々なバックグラウンドを持つ人の話を聞き、様々なコミュニティから人が集まっているからこそ、いろんなフィードバックをし合える機会”となっていました。
アジャイル開発における"あたらしい品質保証"のかたち。〜「プロダクトゴール」をチームで目指すために必要なこと〜
発表内容について
今回私は公募枠にてプロポーザルをエントリーして、当日トークセッションに登壇させていただくことになりました。
- プロポーザル
ソフトウェア開発において、プロダクトチームが向き合うべきことは近年多種多様な広がりを見せています。例えば、様々な開発手法や技術の発展、DXの推進により、カスタマーのサービス要求スピードは変化しつつあります。
こういった背景に伴い、私たちはスピード感の伴う行動や意思決定、さらにより良いプロダクト品質や価値の提供を目指す必要があります。つまり、アジャイル開発における品質保証は、特定の段階で特定のチームや人のみが取り組むだけでなく、あらゆる段階でチーム全体となって取り組む活動となりつつあります。
では実際に「プロダクトゴール」をチームで目指すために必要な品質保証のかたちとはなにか?
このセッションでは、スピードを落とさず、チームで同じゴールに向かい、より早くゴールに近づくための品質活動という観点から、「お客さまへの価値」をつくる活動を継続的に推進するための実例や、私が考えるこれからの時代に求められる品質保証のあり方を紹介します。
アーリーフェーズにある令和トラベルのプロダクト開発における、スピードと品質の両取り戦略を実現してきた背景とともに、このセッションを通して、QA(品質保証)のあり方、チームや役割をこえた“品質”との向き合い方について、一緒に考えてみましょう。
- Outline
1. ⾃⼰紹介
2. “品質”とは何か?
3. プロダクトゴールに向けて
4. アジャイルテスティングにおいて⼤切なこと
5. おわりに
このイベントでお話しした内容を少しアップデートした形で、3/26の自社開催イベントでリバイバル発表しようと思っていますので、気になっていたけど参加できなかったという方は、ぜひこちらのイベントにご参加してみてください!
ブース出展
当日は何人かの社員メンバーとブース出展、OSTへの参加をしました。ブースに立ち寄ってくださった参加者の方と、NEWTサービスの話や今回のイベントに参加した動機などお話ししました。
ブースに立ち寄っていただくためのブーツ作りや、参加してくださった方へのプレゼントとしてイベントようクーポンを準備するなど、開発メンバー以外にもイベント開催まで協力してもらいながら、当日を迎えることができました。
初めてのブース出展・スポンサー参加という経験になりましたが、今後こういったコミュニティ活動へは積極的に参加していきたいと感じたと同時に、イベント参加をうまく企画・運営していくやり方については、試行錯誤しながらより良くしていきたいという学びも発見しました。
おわりに
今回令和トラベルとして初のスポンサーブース出展の経験をさせていただきました。今回、このイベントに参加すると決めた背景は ”Women in Agileの掲げるミッションへの共感” が強く影響しています。
Women in Agileのコミュニティグローバルミッションは、
- 私たちは、多様なつながりが、多様な解決策を生むと信じています。一緒になれば、ワークプレイスの未来を変えることができます。
- Women in Agileコミュニティは、アジャイルコミュニティにおける多様な立場、専門知識、関与の平等と包摂を推進します。
- 私たちは、アジャイルコミュニティにおける多様なアイデアと視点の表現を重視し、より多くのアイデアがオープンに共有されれば、誰もがより良くなると信じています。
というものを掲げています。
令和トラベルでは、創業当初より DIBプロミス を掲げており、多様なつながりや多様なメンバーの活躍を支援したいという想いを持って創業した企業です。この想いとWomen in Agileのミッションは通づるものがあると考え、今回スポンサーという形で参画させていただくことを決めました。
Women in Agileへのイベント参加は初めてだったのですが、本当に幅広いご経験・キャリアを持つ参加者のみなさまと交流することができ、素晴らしい経験となりました。
1参加者として多様な価値観や考えに触れることが刺激的でしたし、今後もコミュニティ活動に積極的に参加していきたいと感じる機会となりました。
最後にはなりますが、Women in Agile Tokyo 2024を運営してくださったみなさま、参加者のみなさま、本当にありがとうございました!
番外編:3月8日は「国際女性デー」
1904年3月8日にアメリカの女性たちが参政権を求めてデモを行ったことをきっかけで、3月8日は国連が制定した国際女性デーになったということをご存知ですか?
この度この国際女性デーを記念して、「国際女性デーイベント:私がテックリードになる理由を語り合おう」をbgrass株式会社さんが開催されます。こちらのイベントにお声がけいただき、登壇させていただくことになりましたので、ぜひ興味のある方はご参加してみてください。
他、素敵な登壇者様もいらっしゃるので、私自身もとても楽しみです!
令和トラベルでは一緒に働く仲間を募集しています
この記事を読んで会社やプロダクトについて興味を持ってくれた方は、ぜひご連絡お待ちしています!お気軽にお問い合わせください!
フランクに話だけでも聞きたいという方は、カジュアル面談も実施できますので、お気軽にお声がけください。
さらに、定期的に令和トラベルの技術や組織に関する情報発信を開催予定です。connpass にてメンバー登録して最新情報をお見逃しなく!
次回は3/26 19:30~ 令和トラベル主催イベントを開催予定です。
それでは次回のブログもお楽しみに!Have a nice trip ✈️