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【PM対談】「旅行予約アプリ」から「旅行のスーパーアプリ」へ 〜 2年間の歩みと今後の進化 〜

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こんにちは。令和トラベルPR Unitです。
NEWT 2nd ANNIVERSARY CALENDAR DAY11は対談企画になっております!
 
先日、私たちが手がける海外旅行予約アプリ『NEWT(ニュート)』が2周年を迎えました。NEWTでは、旅行業界における予約や管理業務のDXを最大化し、これまでになかった“かんたん・おトク・えらべる・あんしん”なパッケージツアー・ホテルなどを販売しています。
 
今回は、NEWTのPM(プロダクトマネージャー)である藤沼と、トラベルマネジメントシステムのPMである小西、そしてVPoEでありPMでもある麻柄とともにこの1年のプロダクト開発を振り返っていただき、今後のプロダクトの進化について語ってもらいました。
 

この記事に登場する人

藤沼 隼弥(ふじぬま じゅんや / Fuji
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2016年に株式会社ディー・エヌ・エーに新卒入社。生鮮ECの企画/マーケ、保険領域の新規事業の立ち上げ、新規事業の責任者として複数事業の立ち上げ、オートモーティブ領域でMOV、AI関連のプロダクトやCTO直下のサービスのPdMを担当。2021年6月に令和トラベルに1人目のプロダクトマネージャーとしてジョインし、NEWTの立ち上げ及びプロダクト戦略の検討や日々のプロダクトマネジメントを担当。
 
小西 莉穂(こにし りほ / Riho)
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2020年アクセンチュア株式会社新卒入社。主に金融業界企業の基幹システム開発案件で要件定義から移行まで幅広く担当。2023年1月より令和トラベルへトラベルコンシェルジュとして入社。その後、旅行手配チームを兼務し、2023年10月よりトラベルマネジメントシステムのPMへ異動。機能要件定義や、トラベルマネジメントシステムを利用するユーザ部署の業務フロー整理・改善などに従事。
 
麻柄 翔太郎(まがら しょうたろう / magara)
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2010年株式会社リクルート新卒入社。エンジニアとして新規事業の開発から大規模業務システムの開発まで幅広く担当し、その後SaaSプロダクトの新規立ち上げからグロースまで開発責任者として開発組織を牽引。2021年10月より株式会社令和トラベルにジョインし、EM兼PdMとしてエンジニア組織づくりやトラベルマネジメントシステムの開発に尽力し、2023年4月より執行役員に就任。
 

「モノづくり」から「事業づくり」に転換。「NEWT」リリースから2年での変化

 
magara:今日はよろしくお願いします!まず、2人の自己紹介からお願いしても良いでしょうか?では、Fujiさんからお願いします。
 
Fuji:私は2021年1月ごろに副業で令和トラベルに関わり始め、同年の6月に1人目のPMとして正式にジョインしました。令和トラベルに関わり始めてから、約3年ちょっとが経ちました。
アプリ版NEWTの開発から始まり、旅行ガイドのリリースやウェブ版NEWTの立ち上げ、ホテル予約機能の開発など、カスタマー向けサービス全般のプロダクトマネジメントに携わってきました。
 
Riho:私は2023年1月に令和トラベルに入社しました。最初はトラベルコンシェルジュチームのメンバーとしてジョインし、入社3ヶ月くらい経ったタイミングで手配チームも兼務する形になりました。
入社してから9ヶ月ぐらいはトラベルマネジメントシステムを “ 使う側 ” として働いていましたが、いまはトラベルマネジメントシステムのPMとして働いています。具体的には、トラベルマネジメントシステムの機能改善やオペレーション改善に取り組んでいます。
 
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magara:さて、2024年4月でNEWTはリリースから2周年を迎えます(対談収録時は3月)。このタイミングで改めて、この1年の振り返りについて聞いてみたいと思っています。Fujiさんは立ち上げ時からNEWTに携わっていますが、特にこの1年についてはどうでした?
 
Fuji:入社からの3年を振り返ってみると、2021年は「さぁNEWTを立ち上げるぞ」とNEWTリリースを目指してがんばっていた感じです。2022年4月にNEWTをリリースしてからの1年間は、旅行予約アプリとして一通りの重要機能をきちんと揃えていくことに注力しながら0→1のPMFを目指していました。
 
2023年4月からのこの1年間に関しては、NEWTの機能がある程度揃い、1→10のPMFをしたと言える状態の中で、「海外旅行予約アプリとしての進化」をテーマにプロダクト開発してきました。
元々、海外ツアーの予約機能しかなかったところから、今では海外ホテルの予約機能も生まれています。ツアーだけではない形で旅行ニーズを捉えられるプロダクトがひとつできたのは大きかったですね。
 
 
また、海外旅行予約アプリとしての進化という文脈で、僕らが大きなテーマとして持っていたのは「プロダクト内の回遊体験」です。「良い商品を揃えている」だけでなく、その商品をしっかり見てかんたんに比較・検討してもらえる状況をどれだけ作れるか。
具体的には検索機能の磨きこみだったり、セールLPやアプリPush・メルマガなどからの遷移を検索一覧画面に集中させる、ツアー一覧画面⇔ツアー詳細画面の行き来など、ツアー検索一覧画面を中心にした回遊体験を意識して、UI/UXの磨き込みをしていきました。
 
あとは、検討中のツアーの料金を2日後まで固定できる「プライスキープ」という機能をリリースしたり、友だち紹介機能をリリースしたり、総額2億円分のポイントが当たる「たびガチャ」という面白い販促キャンペーン企画をリリースしたり。
旅行予約アプリの進化というところに関しては、グッと進んだ1年だったと思います!
 
 
magara:これまでの歩みを踏まえて、プロダクトの育て方という点でFujiさんの考えに何か変化はありましたか?
 
Fuji:2022年のリリース1年目のときは「足りていない機能を埋めていこう」という部分を重視していたので、影響度の大きそうな機能に対して定性的に「これはどれくらい重要か」を考えて優先順位をつけて開発していました。ただ、2023年はNEWTの数字もある程度積み重なってきた中で、目標とするKPIから逆算して開発していくことが増えました。
「この部分を改善すると、これくらいのインパクトがありそうだから、この機能は必要だね。」というように、数字の実態に伴った開発の比重が増えていきました。
そういう意味では「モノづくり」から「事業づくり」に転換していった1年だったと言えるかもしれないです。
 
magara:この1年で、データ分析などの取り組みも増えていった感じなんですね。
 
Fuji:まさにデータ分析に関してはログの設計から、リリースした機能の振り返りも行っています。それらのデータを基に意思決定をしていくことへの意識は確実に上がってきていると感じますね。
 

システム利用者からPMへ転身。「トラベルマネジメントシステム」における2年間の変化

 
magara:それではトラベルマネジメントシステム側の話も聞いてみたいと思います。会社としては「デジタルトラベルエージェンシーになる」ことをビジョンに掲げていますが、まだまだ実態も伴っていない部分もあるかと思います。PMになる前の1年は令和トラベルのデジタル化度合いをどんなふうに見ていましたか?
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Riho:旅行業界全体でのデジタル化があまり進んでいない中で、令和トラベルは自社でイチからスクラッチでトラベルマネジメントシステムを開発し、旅行業界のデジタル化に取り組んでいました。ただ、率直に言うと、入社した2023年1月時点ではまだまだアナログな部分がたくさんあるなと思っていました。
 
magara:たしかに…。そこから、実際にPMとしてアナログな業務をなくすためのトラベルマネジメントシステムを開発する立場になったわけですが、PMになったこの半年でどんな変化がありましたか?
 
Riho:トラベルマネジメントシステムを “ 使う側 ” にいたときは「こういうところが不便」「こういうことをやりたい」など無邪気に言いたいことを言うような感じでした。とにかく目の前の業務に必死で、働く中で課題に感じた部分を言っていくみたいな。
ただ、PMになってからは “ 開発対効果 ” と言いますか、「この機能を開発することによって、どれだけの生産性向上インパクトがあるのか」を意識するようになりました。目線が変わった感じです。
 
トラベルマネジメントシステム PMのRihoさん。PMとして初めてのチャレンジを真剣に取り組んだ1年。
トラベルマネジメントシステム PMのRihoさん。PMとして初めてのチャレンジを真剣に取り組んだ1年。
 
magara:PMとして、この半年はどういったテーマに取り組んできたんですか?
 
Riho:大きく分けると、手配業務の自動化とツアー商品バリエーションの充実に取り組んできました。
 
手配業務の自動化に関しては、個人的には旅行手配記録のスプレッドシート管理を撤廃したことが大きかったと思います。今までは予約情報なども全てスプレッドシート上で管理をしていたんです。スプレッドシート管理を撤廃し、予約に関する全ての情報をトラベルマネジメントシステムで管理するようにしたことで、手配業務の自動化のための機能開発ができるようになりました。
 
商品バリエーションの充実に関しては、Expedia(エクスペディア)と連携することでツアーで取り扱うホテルの数を増やすことができました。ExpediaとAPI連携することでホテルの在庫・料金の更新業務や旅行手配業務なども結果的に自動化されているので、この半年は自動化に向け取り組んでいた部分が大きかったですね。
 
magara:実際にトラベルマネジメントシステムを使って、オペレーションを回していた側の人として、「この自動化の機能は大きかったな」「この機能は個人的にすごく思い入れがある」というものは何かあったりしますか?
 
Riho:自分がPMをしていたわけではないのですが、Expedia連携やGDS(旅行関連の予約・発券システム)連携は大きかったですね。元々の目的としては、商品バリエーションの充実化ではあったのですが、どちらも旅行手配業務の自動化にも繋がっています。
フライトの予約はGDS連携されていて、ホテルの予約はExpedia連携されている。新規の手配に関しては全く手をつけなくてもNEWTで予約されたと同時に自動で手配が進んでいるというような状況を目にすると、感動しますね!
 
自分が携わったものに関しては、eチケット控えの自動生成はインパクトの大きい開発ができたかなとは思ってます。eチケット控えの出力は航空会社や手配先によって、やり方が異なる部分があるんです。そういう中で、eチケット控えの自動生成によって効率化もそうですが、そもそも旅行手配担当者が覚える業務を減らすことにも貢献できたので、インパクトが大きかったと思います。
 
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「旅行予約アプリ」から「旅行のスーパーアプリ」へ。目指すは”旅行に必要なものは全て揃う世界”の実現

 
magara:ここからは少し未来の話もできればと思っています。NEWTは次の1年の進化についてどのように考えていますか?
 
Fuji:2023年に関しては旅行予約アプリとしてグッと進化できたと思います。次の1年は「旅行のスーパーアプリ」としての進化を目指していきたいです。
 
まず考えているのが、旅行予約の面積を拡大していくことです。今は海外ツアーと海外ホテルが予約できるサービスになっているのですが、今後は海外だけでなく国内ホテルの予約もできるようにしていきたいですし、新たに世界中の航空券予約に関するサービスを立ち上げたいと思っています。
旅行予約におけるカスタマーのニーズに対して、私たちが応えられる面積をしっかり最大化していくことに取り組んでいきたいです。
 
もうひとつは旅行予約の面積拡大だけではなく、旅行に行く前の準備や旅中の体験もNEWTでサポートできるようにしていきたいと思っています。
「海外旅行に行こう」となったときに、いろんな準備が発生します。例えば、ESTAやVISAなどの入国に必要な手続きから「海外保険やWi-Fi、eSIMなどをどうしようか?」「どこで買おうか?」などを海外旅行に行くたびにゼロから調べて買いますし、それぞれを別のところから買うのでいざ使おうとなったときの管理がうまくできなかったりします。
 
そこをNEWTでワンストップでキャッチアップし、予約や購入ができるようにしていきたいと思っています。その他にも現地アクティビティの予約なども含め、NEWTで旅行全体の体験を上げていくことに取り組んでいきたいです。
 
NEWT PMのFuji。日々デザイナー・開発メンバーと共に新しい旅行体験を模索し続けた1年。
NEWT PMのFuji。日々デザイナー・開発メンバーと共に新しい旅行体験を模索し続けた1年。
 
magara:「旅行予約アプリ」から「旅行のスーパーアプリ」という部分はすごく良いなと思います。旅行に必要なものは全て揃うというイメージですね。
 
Fuji:「旅行のスーパーアプリ」として、スマホ、クレカ、パスポート、”NEWT” があれば旅行に必要なものが全て揃うというのは、ずっと目指してきた世界観です。なるべく早いタイミングでそんな世界を実現できるようにしたいですね。
 
Riho:自分自身いろんなサービスを使っちゃっているので、NEWTで完結する世界線にワクワクします!
 
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magara:そんなRihoさんは、トラベルマネジメントシステム側では、次の1年をどのように考えているのでしょうか?
 
Riho:商品バリエーションの拡充、オペレーションの自動化は引き続き取り組みます。自動化についてはこの1年で進んだとはいえ、まだ人手に頼ってる部分はあるので、標準的な業務は完全に自動化したいです。
 
その一方で、一定標準ワークフローに対する自動化の土台は整ってきているので、これまで最小単位でつくってきた機能を拡張していくことも進めたいです。例えば、複数都市の周遊ツアー造成における機能拡張や、旅行手配に関してはメイン業務だけではなく、予約ボリュームに合わせて逼迫してきている入金確認など、細部にわたり自動化のスコープを広げてやっていきたいと思っています。
 
もう一つは商品バリエーションが充実していても価格が他社に負けていたら、選んでもらえない。次の1年は、プライシングの戦略部分もやっていけたらなと思ってます。
 
magara:商品バリエーションを拡充していく部分でいうと、例えばどういうツアーをもっと増やしていきたいなど、具体的なイメージはありますか?
 
Riho:商品のバリエーションといっても、期間と内容という切り口があると思っています。まず期間の方では、いま取り扱ってる商品は基本的に半年先までしか出せないんですけど、多くの人にとって海外旅行は頻繁に行くものでもないですし、結構先の予約をしたいニーズもあるんです。そのため、1年先やその先々まで予約可能な商品を販売できるようにしたいというのがひとつです。
 
内容に関しては、先ほど話した何都市か回る周遊ツアー、あとはオプショナルツアーがついているツアーなど、バリエーションを増やしたいイメージです。
 
magara:ありがとうございます。最後に2人から今後の意気込みについて聞かせてください!では、Fujiさんからお願いできますでしょうか。
 
Fuji:この1年でプロダクトチームの規模が倍になっており、今後もさらに規模を拡大していく予定です。いままでは優先順位を研ぎ澄まして、渾身の1つを開発するみたいな感じだったんすけど、今後は並列でいろんなことに取り組んでいきたいと思います。
 
また、NEWT自体もリリースしてからの1年ですごく伸びたと感じています。5年後に時価総額1,000億規模で上場という部分は見えつつあるのですが、その先の「あたらしい旅行を、デザインする。」というビジョンに対しに対しては、まだまだ1%も到達していない状態なので、この1年で大胆な打ち手を放ちながら達成できるような足がかりを築く、そんな1年にしていきたいなと思っています。
 
Riho:私は自動化の話をしてきましたが、実際にやっていくと手配先によってやり方が異なるなど、まだまだ旅行業界全体でアナログな部分が残っています。結果的に大きなインパクトを出したい気持ちもありますが、足元ではやるべきことを一つずつ、泥臭く、愚直にやっていきたいなと思っています。
 
magara:次の1年はNEWTならではのオリジナルな価値提供や、我々でしか構築できないようなデジタル基盤で日本の旅行業界をリードできるようにプロダクトも我々自身も進化していきたいですね。そしてもっと多くの人がカンタンにたくさん海外旅行にいけるサービスにしていきましょう!
 
Fujiさん、Rihoさん、ステキな意気込みをありがとうございました。この1年もさらなる飛躍に向けて、一緒にやっていきましょう!!
 
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明日、DAY12のNEWT 2nd ANNIVERSARY CALENDARは、令和トラベルのインターンメンバーの対談となっております。令和トラベルで活躍するインターンがどんなチャレンジをして、どんな成長を遂げているのか、令和トラベルの成長環境について語ります。明日もぜひ!
 
『NEWT 2nd ANNIVERSARY CALENDAR』についてはこちらから。
 
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