こんにちは!令和トラベル 開発イネーブリングUnit長 miisan です。
開発イネーブリングUnitは、開発進化・組織づくり・技術戦略を担当するために2024年4月に新設された部門です。
この記事では、組織スケールを見据えたプロダクト開発の進化のために開発イネーブリングUnitがはじめた取り組みの一つである、『Product All Hands』について紹介します。
<目次>
Product All Handsとは? 1. 開催の背景 2. Product All Handsの目的向かうべき方向の確認一緒に働くメンバーへの理解 3. 開催方法4. コンテンツについて採用状況の進捗共有新メンバーの紹介各チームの状況・KPI進捗の共有実際やってみてどうか?1. 効果測定第1回目 第2回目第3回目 2. メンバーからのフィードバック ポジティブなフィードバック今後の改善ポイントになりうるフィードバックこれからについて令和トラベルでは一緒に働く仲間を募集しています
Product All Handsとは?
『Product All Hands』は月に1回、令和トラベル プロダクト本部に所属しているメンバー全員が集まる1時間ほどの定例会議です。
プロダクト本部に所属しているメンバーが対象ですが、希望者は誰でも参加できます。基本的に弊社では会議の議事録などはすべて公開されていますが、Product All Handsについても発表資料と録画ビデオも全社公開しており、誰でも閲覧できるようにしています。
1. 開催の背景
Product All Handsは月に一度、プロダクトメンバー全員で集まり、チームやメンバーそれぞれが何に取り組んでいるのかを知り、組織として迅速に同じ方向を向くための場です。
2024年4月から初心を思い出し、「創業期の気持ちで大胆にやっていくぞ!」と”Day1”のつもりで大きくプロダクト・エンジニア組織の編成を見直しました。
すでに、プロダクトチームは30名規模となり、今期の採用計画が順調に進むと、プロダクト組織だけで50名規模になる未来が着々と近づいてきてます。
いわゆる”50人の壁”と立ち向かい、プロダクトの急成長、組織の急拡大をスムーズに目指すため、各チームのさまざまな取り組みをチームを越え、双方に理解し合うことが必要だと考えています。
組織が拡大しても今あるカルチャーやマインドセットを維持し、今後も組織全体で様々な取り組みを理解・浸透させていきたい。さらに、プロダクトメンバー全員で月に一度顔を合わせ、”Day1”を忘れず、大胆な挑戦を各自の意思決定によって行動できるよう情報をオープンに開示し、プロダクト本部の”今”を理解し合う場として、Product All Handsを設計しました。
2. Product All Handsの目的
Product All Handsには、大きく2つの目的があります。
向かうべき方向の確認
期初に全社のkick offのような会議が開催され、プロダクト組織以外の全社的な方向性を認識し合う場があります。ただ、日々状況は変わります。
最新の情報や状況を理解し、改めてミッションやOKRなどを全員で認識し、それぞれが自走できる状態を目指すことが重要です。
また、Product All Handsとは別に全社員参加の締め会という定例も月に一度開催されていますが、ここでは全部門の情報共有がなされるため、1つ1つの細かな情報までは共有しきれないところもあり、よりプロダクトやエンジニアリングにフォーカスをあてた、詳細な情報を補完することも目的としています。
一緒に働くメンバーへの理解
組織が拡大すると、1つのチームでみんなでプロダクトを開発していた初期の頃とはコミュニケーション密度に変化が出るのは、組織急拡大に伴い起きうる変化の一つです。ですが、同じミッションに向かい進んでいる仲間であることは変わりません。
組織が拡大したときも「あの人/チームは何をやっているの?」という疑問を減らし、双方を理解することで、引き続きワンチームでいたいと考えています。
また、チームを少人数体制としたことで、各チームの自律性な活動が進むほど、所属していないチームの状況が見えづらくなる可能性があります。ですので、プロダクト全体の状況やKPI進捗、採用状況の共通認識を揃えるだけでなく、各チームにフォーカスをあてた情報発信の場としても活用しています。
3. 開催方法
令和トラベルでは、毎月全社員が参加する1ヶ月を振り返る「締め会」という定例があります。この定例は全社的な状況をサマライズし、情報共有されるため、プロダクト組織の細かな状況や課題などについて、多く触れることが時間上難しいです。
そこで、締め会で共有された全社的な状況をふまえた上で、さらにプロダクト・エンジニアリングの最新情報を補完する場として開催日時などを設定しています。
- 開催日程:毎月締め会開催後の翌日
- 開催方法:オンライン
- 時間:1時間
- 参加者:プロダクトメンバー全員
- 内容:プロダクトのトピックスやKPI状況。成果やWin Sessionなど
- トピックスのあるチームが発表する
- 月初に今月のコンテンツを募集し、募集内容から各アジェンダの発表時間や発表順序などを運営側が決定する
4. コンテンツについて
Product All Handsの内容は、主に以下のようなアジェンダで設計しています。
- トップマインド
- 新メンバーの紹介
- 採用状況の進捗共有
- 各チームの状況・KPI進捗の共有
- 技術的なタスク・ロードマップの共有
- アナウンスメント
- Q & A
などを、取り扱っています。
採用状況の進捗共有
はじめはアジェンダの1つ程度で軽く触れていましたが、50人規模の組織基盤をつくるには、”全員採用”を加速させる必要があるので、しっかりと進捗状況や協力してほしい打ち手などを共有するように改善しました。
実際、コンテンツの内容を深めたことで、メンバーからのリファラルの数が加速し、良い効果がありました。
新メンバーの紹介
毎月1人は新しいメンバーを迎えている状況だったので、プロダクト組織として新メンバーを盛大にWelcomeしたい!ということで、自己紹介タイムをしっかり用意していました。
ただ、新たに社内のチームビルディングの強化とLearn newを目的とした『グレープNight』というイベントを設計したことで、より深い紹介ができるようになったため、今後はこちらで自己紹介LTをしてもらおうと考えています。
各チームの状況・KPI進捗の共有
これまでは、NEWT App開発チーム、NEWT Web開発チーム、基幹システム開発チームのような3チーム体制でしたが、この春からの体制変更で、ミッションやKPIごとにチーム編成を変更したため期初は6チームでスタートしました。
各チームリーダーから今月の振り返り、KPI状況、リリースした機能やリリース予定の機能などについて共有してもらっています。
またプロダクト軸の理解がなければ、エンジニアリング戦略も立てられないため、縦軸・横軸双方の情報共有を意識しています。
実際やってみてどうか?
Product All Handsをはじめてから3回ほど経ちました。
開催後に参加者アンケートを回答いただいているので、実際Product All Handsを開催してみてどうか?についても紹介しておきます。
アンケートでは、
- 次回以降も続けたいGoodポイント/良かった点
- 全体を通して改善が必要だと思う点、知りたい観点などの要望
- 今後やってほしいコンテンツや取り上げてほしいトピック
など、5分程度で回答できる内容でアンケートを設計しています。
1. 効果測定
まずはアンケート結果について紹介します。
第1回目
- 全体満足度 4.75点/5.0点
- 参加者の満足度は高かったものの、アンケート回答率が低かった点が課題となった
第2回目
- 全体満足度 4.4点/5.0点
- 第1回目の反省点を活かし、アンケート回答率を上げることを意識した。90%程度の回答率でアンケートを回収できた
第3回目
- 全体満足度 4.5点/5.0点
- 前回に引き続き、アンケートの回答率は90%と高回答率となった
2. メンバーからのフィードバック
実際、アンケートの回答でもらったコメントの一部を抜粋します。
ポジティブなフィードバック
- チームの動きや今後の展望などが見えた
- チーム体制の柔軟な変更がされていくことを理解できた
- 他のチームや会社全体の動きがわかり、自分たちがやったことの振り返りもできたのでとても良い
- 各チームの開発内容・進捗がコンパクトにまとまっていて把握しやすい
今後の改善ポイントになりうるフィードバック
- チームの全体像はわかるが、もっと個人の動きにフォーカスして発表するような具体性があっても面白いと思った
- みんながどう思ったかフィードバック、質問など気軽にできる & 見えるようになって欲しい!
- 良い点が取り上げられがちですが、各チームのKPTであがった課題に対するトライの結果も知れると、なお良いと思う
アンケートの内容は、アンケート回収後に次回開催のProduct All Handsの参考にして、改善を行うようにしています。
回を重ねるたびに会議体の構成や内容などアップデートしており、今回紹介した形式になっています。
また今後についても、良い点は継続し、改善ポイントは参考にしていきたいと考えています。
Product All Handsはみんなで場を作り、より良いコミュニケーション機会を創出できる時間にしていきたいと思っています!
これからについて
今年から、強固な”自己組織化”を目指してきました。そのために、組織編成を見直し、縦軸のチームがそれぞれ自走した形でプロダクト開発に向き合うことを目指してきました。
追うべきKPIが各チーム異なるため、各チームに即した役割分担・スクラムのアップデートが必要なのですが、現在は少しずつ各チーム内で自律的な動きや変化が起き始めています。おそらく組織が大きくなることで完璧な標準化は難しく、各チームの特性に合わせた進化が必要になってくると思っています。
そのために、各チームの動きをそれぞれ理解し合う状態をつくることは重要です。Product All Handsを行うことで情報伝達や意思決定のサポートができる機会として今後も活用できればと考えています。
また組織全体としては、共通となる方向性を示し、各チーム・メンバーが向き合うミッションに集中できる環境づくりを設計していきたいと思います。
令和トラベルでは一緒に働く仲間を募集しています
この記事を読んで会社やプロダクトについて興味をお持ちいただけましたら、ご連絡お待ちしています!フランクに話だけでも聞きたいという方は、カジュアル面談も実施できますので、お気軽にお声がけください。
今後も定期的に、令和トラベルの技術や組織に関する情報を発信するイベントを開催予定です。connpass のメンバー登録をしていただき、最新情報をお見逃しなく!
次回のNEWT Tech TalkはLLMをテーマに勉強会を行います。
それでは次回のブログもお楽しみに!Have a nice trip!!